新旧対照表の作り方(Word で手作業しない)

規程や就業規則を改定するたびに、新旧対照表を Word で切り貼りして作っていませんか。新旧対照表の形と決まりごと、Word だけで作る手順とよくある失敗、古い版と新しい版を入れて表を書き出す方法をまとめました。

新旧対照表は、改定の前と後の文を左右に並べ、変えた所に線を引いた表です。役員会・理事会への議案、顧問先への就業規則の改定案、労働基準監督署への届け出の添付などで求められます。

手で作ると、条を1つずつ写して線を引く作業に半日かかることもあります。しかも、写し間違いや載せ漏れがあっても気づきにくい。この記事では、まず新旧対照表の決まった形を確かめ、Word だけで作る手順を説明します。そのあとで、テマラボの「テマクラベ」で書き出す手順を紹介します。

1. 新旧対照表の形と決まりごと

決まった書式が法律で定められているわけではありませんが、国や自治体の改正の資料にならって、次の形がよく使われます。

列2列。左が改正後(新)、右が改正前(旧)
並べる単位条ごと。変わった条だけを載せ、変わっていない項は「(略)」にすることが多い
変えた所下線(傍線)を引き、表の上に「(傍線部分は改正部分)」と書く
新しく足した条改正後の欄に全文、改正前の欄に「(新設)」
なくした条改正前の欄に全文、改正後の欄に「(削除)」

提出先によっては、左右が逆(左が改正前)の形や、「現行」「改正案」という見出しを指定されることがあります。出す前に、提出先の決まりを確かめてください。

2. Word だけで作る手順(無料)

古い版と新しい版が両方とも Word の文書なら、Word の「比較」で変わった所を見つけてから、表に写すのが無料でできる方法です。

  1. Word で「校閲」→「比較」→「比較…」を開き、「元の文書」に古い版、「変更された文書」に新しい版を選びます。
  2. 変わった所が赤線と取り消し線で入った「比較結果」の文書ができます。これを見ながら、変わった条を確かめます。
  3. 新しい Word の文書に2列の表を作り、見出しを「改正後」「改正前」にします。
  4. 変わった条ごとに1行足し、左に新しい版の条、右に古い版の条を貼り付けます。
  5. 変えた文字を選んで下線を引きます。新しく足した条の右の欄には「(新設)」と書きます。
  6. 最後に、表と本文を1条ずつ見比べて、写し間違い・載せ漏れがないかを確かめます。

Word の「比較」で作れるのは、赤線の入った1つの文書までです。左右2列の新旧対照表にするところ(3〜6)は、手で作るしかありません。条が10を超える改定では、ここに時間がかかります。

3. 手で作る時によくある失敗

  • 載せ漏れ。「比較結果」を見落として、変わった条を表に入れ忘れる。定義の条や附則のような、目立たない所の変更で起きやすいです。
  • 写し間違い。本文を直したのに、表に貼った文は直す前のまま。金額や日数などの数字で起きると、議案の差し替えになります。
  • 下線の付け違い。変えていない所に下線を引いた、変えた所に引き忘れた。
  • 古い版が手元に Word で残っていない。前回の改定で配った PDF しかないと、Word の「比較」が使えません。

どれも、表を作った後に本文ともう一度1条ずつ見比べれば防げますが、その確かめにまた時間がかかります。

4. テマクラベで新旧対照表を書き出す手順

テマクラベは、古い版と新しい版の書類を比べて変わった所を色で示し、製品版では新旧対照表を Word・Excel で書き出す Windows ソフトです。古い版が PDF、新しい版が Word のように、形が違っても比べられます。

テマクラベを初めて開いた画面。左に古い版、右に新しい版のファイルを入れる枠がある
テマクラベを開いたところ。左に古い版、右に新しい版を入れる(テマクラベの実際の画面)
  1. テマクラベの無料版をダウンロードして、インストールします。
  2. 左の枠に古い版(改正前)、右の枠に新しい版(改正後)のファイルをドラッグして入れ、「比べる」を押します。
  3. 変わった所に色が付き、右に「第4条・1ページ」のような一覧が並びます。一覧を押すと、本文のその所へ飛びます。
左に古い版の Word、右に新しい版の PDF が並び、変わった所に色が付き、右に変わった所の一覧が並んだ画面
古い版(Word)と新しい版(PDF)を比べたところ(書類は架空のものです)
  1. 言い回しを整えただけで対照表に載せなくてよい所は、一覧で選んで「同じとみなす」を押すと外れます。
  2. 上の「新旧対照表(Word)」か「新旧対照表(Excel)」を押します(製品版)。新しい版と同じフォルダに「新しい版の名前_新旧対照表.docx」ができます。
書き出した新旧対照表。改正後と改正前の2列で、変えた所に下線。新しく足した条の改正前の欄は(新設)
書き出した新旧対照表を Word で開いたところ(書類は架空のものです)

書き出した表は、「改正後」「改正前」の2列で、変えた所に下線、新しい条は「(新設)」、表の上に「(傍線部分は改正部分)」が入った形です。罫線と列の見出しも付いているので、そのまま議案や届け出の資料に貼れます。

自分で作った新旧対照表がすでにある時は、「対照表の点検」(製品版)で、本文との食い違い(写し間違い・載せ漏れ・下線の付け違い)を探せます。顧問先が何社もある時は、「まとめて比較」で、2つのフォルダの書類を名前で組にして一度に書き出せます。

5. PDF やスキャンで戻ってきた時

前の版が PDF でしか残っていない、相手から直した契約書がスキャンで戻ってきた、という時も比べられます。文字の入っていないスキャンは、文字を読み取ってから比べ、読み取りが怪しい所は「読み取りを確かめて」と黄色で示します。

スキャンした古い版と新しい版を読み取って比べた画面。読み取りの案内が出ている
スキャン同士を比べたところ。無料版のため先頭3ページまで読んだ例(書類は架空のものです)
  • スキャンは1回に新旧あわせて20ページまでです(無料版は1つのファイルにつき先頭3ページまで)。
  • 300dpi 以上でスキャンすると、読み取りの誤りが減ります。
  • 縦書きの書類・.doc の文書は、初版では対象外です。.doc は Word で .docx に保存し直してから入れてください。

6. 気をつけること

  • 表や図の多い書類では、変更が多めに出ることがあります。実際には変わっていない所に印が付いたら、「同じとみなす」で外してください。
  • 書き出した表は、出す前に必ず目で確かめてください。公的な書類の改正35組で公式の新旧対照表と比べた開発時の評価では、条の単位で突き合わせられた17組で、公式の表に載った487条のうち484条(99.4%)がテマクラベの表にも入りました。すべての書類で同じ結果になるとは限りません。
  • 図・線・太字や色の違いは比べません。比べるのは文字の違いだけです。

テマクラベの無料版では、古い版と新しい版を入れて画面で変わった所を見るのは全ページでできます。新旧対照表の書き出しは製品版の機能です。まずはお手元の前回の版と今回の版で、変わった所を拾えるかを確かめてください。

テマクラベを無料版で試す

規程・契約・就業規則の古い版と新しい版(PDF・Word・Excel・スキャン)を比べて、変わった所を色で示す Windows 用のソフトです。製品版は、条ごとに左右に並べて変えた所に下線を付けた新旧対照表を Word・Excel で書き出せます。無料版は、画面での比較を全ページ試せます(スキャンは1つのファイルにつき先頭3ページまで)。製品版は月額980円から。

無料版をダウンロード(Windows 10/11) テマクラベの詳しい説明と料金

公開日: 2026-10-28 テマラボ