Claude にスキャンした PDF をまとめて検索できる形にして圧縮してもらう方法

Claude Code や Claude のデスクトップアプリに頼んで、フォルダのスキャンした PDF の文字を読み取り、検索・コピーできる PDF にして、メールで送れる大きさに縮める手順です。文字の読み取りと圧縮は、テマラボの PDF ソフト「テマPDF」の製品版が行います。

紙の書類をスキャンして PDF で保管していると、あとで「あの見積書はどれだったか」を言葉で探せず、1つずつ開いて確かめることになります。カラーで細かくスキャンした PDF は大きく、メールに付けられないこともあります。この記事では、フォルダにたまったスキャンを Claude に「文字を選べる PDF にして圧縮して」と頼んで、まとめて検索できる形にし、小さくする方法を説明します。

使うのは、テマラボの PDF ソフト「テマPDF」です。製品版は、お手元の Claude Code や Claude のデスクトップアプリから操作できます。「このフォルダのスキャンを、文字を選べる PDF にして圧縮して」と頼むだけで、テマPDF が立ち上がって作業します。AI からの PDF の処理は製品版の機能で、無料版では登録と接続の確認、PDF の下見までです(くわしくは7章)。

1. しくみ(頼むのは Claude、読み取って縮めるのはテマPDF)

MCP という、AI とソフトをつなぐ仕組みで Claude とテマPDF をつなぎます。Claude は頼まれた内容を読み取って、テマPDF に処理の中身を指定します。スキャンの文字を読み取り、PDF に文字の層を重ね、小さくして書き出すのはテマPDF です。「文字を選べる形にして圧縮」は、文字の読み取りと圧縮を1回の処理でまとめて行います。

  • 文字の読み取り: 見た目はそのまま、ページの上に透明な文字を重ねます。PDF の表示ソフトで言葉を検索したり、文字を選んでコピーしたりできるようになります。すでに文字の入っているページは読み取りません
  • 読み取る書類の言語: 自動(ページごとに見分ける)・日本語・英語・中国語(簡体字)
  • 精度: 標準(最初から入っている)か、高い精度(日本語・中国語の小さな字や縦書きに強い。初めての時だけ部品 約173MB のダウンロードが必要)
  • 圧縮: 標準(画像を 150dpi 相当に。文字は選べるまま)・小さく(100dpi 相当)・強く(ページを画像にして作り直す。いちばん小さいが、リンク・しおりは消えます)。白黒の書類はグレーにするとさらに小さくなります

結合(「この3つをこの順で1つにして」)・分割(「10ページずつに分けて」)・ページ数の下見も、同じように頼めます。

2. 登録する(はじめに1回だけ)

先にテマPDFをインストールします(登録と接続の確認までは無料版でできます。文字の読み取りや圧縮を頼むには、製品版のライセンスキーの登録が要ります)。テマPDF のメニューの「ヘルプ」→「AI から使う(Claude に登録)…」を開くと、その PC に合わせた登録の方法が出て、コピーのボタンで写せます。

Claude Code の場合(デスクトップアプリの「コード」のタブも同じ)は、ターミナル(PowerShell など)で次の1行を実行します。<ユーザー名> は Windows のユーザー名です。「AI から使う」の画面には、そのまま使える1行が出ます。

claude mcp add --scope user temapdf -- "C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Programs\TemaPDF\TemaPDF.exe" --mcp

claude mcp list で temapdf が「Connected」になっていれば使えます。

Claude のデスクトップアプリの「チャット」のタブの場合は、設定の JSON に書きます。

  1. Claude のデスクトップアプリで「設定」→「開発者」→「構成を編集」を押し、claude_desktop_config.json を開きます
  2. テマPDF の「AI から使う」の画面の「設定の JSON をコピー」で写した中身を貼って保存します。すでに mcpServers がある時は、その中に "temapdf": { … } の部分だけを足します
  3. Claude のデスクトップアプリを終了して、開き直します
{
  "mcpServers": {
    "temapdf": {
      "command": "C:\\Users\\<ユーザー名>\\AppData\\Local\\Programs\\TemaPDF\\TemaPDF.exe",
      "args": ["--mcp"]
    }
  }
}

「AI から使う」の画面の「拡張のファイルを保存…」で作る temapdf.mcpb をダブルクリックして入れる方法もあります。

3. 頼み方の例

ふだんの言葉で頼みます。スキャンのフォルダの場所(C:\Users\…\Documents\スキャン など)と、書き出す場所があればそれも書きます。

  • 「C:\…\スキャン の PDF を全部、文字を選べる形にして圧縮して」(いちばんよく使う頼み方です)
  • 「この契約書のスキャンを、文字を検索できる PDF にして、C:\…\検索できる に置いて」
  • 「このフォルダは英語の書類なので、英語として読み取って」
  • 「このフォルダの PDF をできるだけ小さくして。白黒の書類なのでグレーでいい」
  • 「このフォルダの PDF は何ページある? スキャンのページはどれくらい?」(下見。処理はしません。無料版でも使えます)

読み取る書類の言語は、頼まなければ自動(ページごとに見分ける)です。日本語・英語・中国語の書類が混ざったフォルダも、そのままで読み取れます。英語の書類は「標準」の精度のほうが正確なので、ふつうは精度を指定しなくて大丈夫です。中国語の書類に「日本語」を指定すると字が崩れるので、中国語は自動か中国語にしてください。

4. 画面で見える様子と、止め方

テマPDF が閉じていても、自動で開きます。画面の上に青い帯が出て、「AI が操作中:PDF 12 ファイルを文字を選べる形にしています(3/12) 見積書.pdf を処理しています(2/5 ページ)」のように進み具合が出ます。「圧縮・文字の読み取り」の一覧にファイルが並び、状態の欄がページごとに進んで、済んだファイルから結果(大きさ)が出ていきます。右の欄には、Claude が指定した設定(圧縮の強さ・文字の読み取り・書類の言語・置き場所)が出ます。

Claude に「このフォルダのスキャンを、文字を選べる PDF にして圧縮して」と頼むと、テマPDF が立ち上がり、画面の上に「AI が操作中」の帯と「止める」ボタンが出て、ファイルが1ページずつ処理されていく様子を表した図
Claude から頼まれてスキャンを読み取っている時の様子(説明のための図です。実際の画面とは細部が違います)

途中でやめたい時は、帯の右の「止める」を押します。その場で止まり、Claude には「利用者が止めた」と伝わります。止めた時は何も書き出しません。書き出しは途中の名前で書いてから最後に名前を付けるので、半端なファイルも残りません。終わった後もファイルは一覧に残り、「文字を見る」で読み取った文字を確かめられます。画面を開かずに処理してほしい時は、「画面は開かずに」と頼みます。

5. 試しに頼んでみた結果

試験用に作ったスキャンの PDF 2ファイルを入れたフォルダで、Claude Code に「このフォルダのスキャンを文字を選べる PDF にして圧縮して」と頼みました。

  • かかった時間: 50秒ほど
  • 大きさ: 2ファイル合わせて 1.7MB → 439KB
  • 読み取った文字の正しさ: 2つの書類で 99.3% と 100%

英語・中国語の書類(300dpi のスキャン)では、文字の正しさは英語の本文で 99.9%、中国語の本文で 99.8% でした。どれも試験用に作った書類での値で、書類・スキャンの細かさ・PC によって変わります。FAX のような粗い書類では下がります。ふつうの PC で、文字の読み取りは1ページ 3〜4秒ほど(高い精度は10秒ほど)、100ページのスキャンなら6分ほどが目安です。まず数ファイルで試してから、残りを頼むと見当がつけやすくなります。

読み取りの誤りは出ることがあります。大事な数字や名前は、元の画像と見比べてください。どれだけ小さくなるかも書類によります。すでに小さい PDF・白黒の PDF・文字だけの PDF はほとんど小さくならず、その時は圧縮をやめて文字の層だけ足し、Claude に伝えます。

6. 書き出す名前と、PDF の中身が AI に渡る場合

  • 名前は「元の名前_圧縮_OCR.pdf」です(圧縮しなかった時は「元の名前_OCR.pdf」)。書き出す先のフォルダを指定するとその中に、指定しない時は元のファイルと同じフォルダに作ります。元のファイルは書き換えません
  • 同じ名前のファイルがあると、処理を始める前に止まります。Claude が「上書きしてよいですか」と聞いてくるので、よければそう答えてください
  • フォルダを指定した時は、そのフォルダの直下の PDF・画像(JPEG・PNG)だけを使います。下のフォルダや、前に書き出した「…_圧縮」「…_OCR」のファイルは使いません
  • 開けないファイル(パスワードで保護された PDF・壊れた PDF など)は、理由と一緒に Claude に伝わり、ほかのファイルは書き出します

テマPDF から Claude に返すのは、書き出したファイルの場所・ページ数・大きさ・うまくいかなかったファイルの名前と理由だけです。読み取った文字やページの画像は、ふだんは Claude に渡しません。

ただし、次の時は書類の中身が Claude(AI のサービス)に渡ります。

  • 「読み取った文字も見て、要点をまとめて」のように、文字を見るようはっきり頼んだ時(読み取った文字を返します)
  • 「仕上がりも見て確かめて」と頼んだ時(1ページ目の小さな確認用の画像を、4ファイルまで返します)
  • 書き出した PDF を、Claude に開かせて読ませた時

契約書や個人情報など、外に出してはいけない書類の時は、中身を見る頼み方はしないでください。テマPDF には、ファイルを外に送る機能も、消す機能もありません。

7. 無料版と製品版の違い

AI(Claude・コマンド)からの PDF の処理(文字の読み取り・圧縮・結合・分割)は、製品版の機能です。無料版でも、登録と接続の確認、ライセンスの状態、PDF の下見(ページ数・文字の入っていないページの数・大きさ)まではできます。無料版で処理を頼むと、何も読まず、何も書き出さずに止まり、Claude から「AI からの PDF の処理は製品版の機能です」と伝わります。

テマPDF の画面からは、無料版でもすべての機能を試せます(文字の読み取りと圧縮は1つのファイルにつき先頭5ページまで。結合・分割は制限なし)。お手元のスキャンで読み取りの正しさと縮み方を確かめてから、製品版をお選びください。

MCP に対応したほかの AI ツールでも動く場合があります(動作は Claude で確かめています)。ライセンスキーの登録は、テマPDF の画面の「ヘルプ」→「ライセンス…」で行います(Claude からは登録しません)。Claude Code・Claude のデスクトップアプリは別にご用意ください。Claude の利用料は、テマPDF の料金に含まれません。Claude に返る結果の文は、テマPDF の表示の言語(日本語・英語・中国語)で出ます。

コマンド(temapdf.cmd)の使い方と、うまくいかない時の確かめ方は、操作説明書(PDF)の12章で説明しています。画面から1ファイルずつ読み取る手順は、スキャンした PDF を文字検索できるようにする方法をご覧ください。

テマPDFを無料版で試す

PDF の圧縮・結合・分割と、スキャンした PDF の文字の読み取り(OCR)ができる Windows 用のソフトです。ネットの変換サービスと違い、書類をアップロードせずに使えます。日本語・英語・中国語の書類を読み取れます。製品版は、Claude Code や Claude のデスクトップアプリから操作することもできます。無料版でも全部の機能を試せます(圧縮と文字の読み取りの書き出しは先頭5ページまで。結合・分割は制限なし)。

無料版をダウンロード(Windows 10/11) テマPDFの詳しい説明と料金

公開日: 2026-10-27 テマラボ